Copolymerization of Ethylenimine and Cyclic Esters
1965; Chemical Society of Japan; Volume: 68; Issue: 9 Linguagem: Inglês
10.1246/nikkashi1898.68.9_1741
ISSN2185-0860
AutoresTsutomu Kagiya, Shizuo Narisawa, Kuniyoshi Manabe, Kenichi Fukui,
Tópico(s)Conducting polymers and applications
Resumoエチレンイミンと環状エステルとの共重合を行ない, 生成共重合体の構造を赤外線スペクトルで検討した。エチレンイミンとβ - プロピオラクトンとの共重合体はカチナン型およびアニオン型触媒およびモノマーの添加順序によらず, 使用した溶媒の誘電率によって異なるつぎの構造単位が存在する。〓( I )〓(II)〓(III)〓CH2CH2NH〓〓(IV)N〓(V)〓低誘電率溶媒(トルエン,エチルエーテル)中ではβ-プロピオラクトンのアシル- 酸素開裂が起こり, 共重合体は(I),(II),ならびに(V)の構造物質より成る。高誘電率溶媒( アセトン, アセトニトリル, ジメチルホルムアミド) 中ではアルキル-酸素開裂が起こり,(III)および(IV)の構造物質が生成する。また中程度の誘電率を示す溶媒(酢酸エチル,二塩化エチレン) 中での生成物には(I)~(V)構造物質が含まれていることがわかった。エチレンイミンとγ -ブチロラクトンまたはε -カプロラクトンとの共重合における生成共重合体の赤外線スペクトルは, 使用した溶媒の誘電率とは無関係に, ラクトンのアシル- 酸素開裂のみが起こっていることを示した。β - ラクトンにおいて溶媒の誘電率の差によって開環様式が異なるのは, 分極性の溶媒がラクトンのカルボニル基に選択的に溶媒和する結果,電子密度分布が変化するためであると考えられる。
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