Two Cases of Desmoplastic Spitz Nevus

2021; Kyushu University; Volume: 83; Issue: 4 Linguagem: Japonês

10.2336/nishinihonhifu.83.339

ISSN

1880-4047

Autores

Shiori Katayama, Kaori Koga, Yoshitsugu Shibayama, Kazuki Nabeshima, Shinichi Imafuku,

Tópico(s)

Genetic and rare skin diseases.

Resumo

〈症例 1 〉36 歳,男性。約 10 年前に右踵の結節性病変を自覚した。圧痛が出現したため受診した。エクリン汗孔腫の臨床診断で全切除を施行した。病理組織像では,真皮内に円形から紡錐形の核と好酸性細胞質を持つ腫瘍細胞が増殖し,膠原線維の増加を伴っていた。核分裂像はみられなかった。免疫組織化学染色にて,腫瘍細胞は S-100 protein,Melan-A に陽性であった。p16 の染色性は保たれており,MIB-1 index は 5%以下であった。以上の所見よりdesmoplastic Spitz nevus と診断した。〈症例 2 〉30 歳,女性。初診 2 年前より右下腿の紅斑を自覚していた。増大傾向はないが,皮疹部のひりつきが出現したため受診した。血管拡張性環状紫斑の臨床診断で部分生検を施行し,その後全切除を施行した。病理組織像では,真皮に好酸性細胞質を有する類上皮様細胞が膠原線維の増加を伴って増殖し,散在性に分布していた。核分裂像はみられなかった。免疫組織化学染色にて,腫瘍細胞は S-100 protein,Melan-A に陽性であった。p16 の染色性は保たれており,MIB-1 index は 5%以下であった。以上の所見より desmoplastic Spitz nevus と診断した。 今回,desmoplastic Spitz nevus と診断する上で p16 と MIB-1 の免疫組織化学染色が有用な参考所見となった症例を経験した。HE 染色のみで判別が困難である場合,これらの免疫組織化学染色が参考になる。

Referência(s)